2015年06月26日

周公百歳酒で作る薬膳スープ

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 周公百歳酒を使って鶏肉の薬膳スープを作った。
●材料(2人前)
 鶏もも肉    1枚
 干ししいたけ  1枚
 くこの実    大さじ1
 生姜      スライスを3枚ほど
 ネギの青いとこ 一切れ
 ○調味料
  ほししいたけのもどし汁  大さじ1
  くこの実のもどし汁    大さじ1
  周公百歳酒   大さじ2 (砂糖無添加のものを使用)
  日本酒     大さじ1
  塩       少々
  コショウ    少々
  味の素     少々
●作り方
 干し椎茸はもどしておく。それを四等分にする。
 くこの実も水につけてもどしておく。
 鶏肉はさっとゆでる。完全に火を通さなくてもよい。表面が白くなればそれでいい。
 どんぶりにゆでた鶏肉、干し椎茸、くこの実、ネギの青いとこ、しょうがスライスを入れる。
 そこに調味料をすべて入れ、肉が隠れる程度に水を加える。
 この時点で汁の味見をして、塩加減を確認する。
 どんぶりにラップをかける。少しだけ息抜き穴をあけておく。
 蒸し器にどんぶりを入れて1時間半蒸す。煮るな。蒸すのだ。
 食べる直前に、ネギの青いところやショウガスライスは取り出して捨ててよい。
 冷蔵庫にあった骨なしモモ肉を使ったが、スープには骨つき肉のほうが適している。手羽元肉がちょうどよいかも。
●食べた感想
 周公百歳酒は苦みのある酒だし、レシピも適当だし、不味かったら悲惨なので少量で作ることにした。あまり期待していなかったけどかなりおいしいものになった。とくに風邪で寝込んだときに、このスープが出てきたらとてもおいしくいただけるはず。周公百歳酒の苦みも不快には感じない。
 とはいえ、生薬の香りただよう薄塩味の薬膳スープは、ごはんのおかずには向かない。味のついた炊き込みごはんとか、ギョウザや小籠包などとなら合うと思う。
 このスープは辛くもなく、やさしい味だけど、食べるとだくだく汗が出る。アルコールは蒸発して飛んでいるから、周公百歳酒の生薬成分によるものとしか思えない。
●少し見えてきた周公百歳酒の効能
 周公百歳酒を飲み始めて数日。この酒は体を温める働きがある。最初は気にならなかったが続けて飲んでいると、ますますその性質が強くなる感じ。わずかな量でも今の季節だと汗が流れ出す。
 こういう酒は、中医学でいうところの「寒」の体質の人が飲むのがいい。「熱」の体質の人や、「寒」でも「熱」でもない中庸の健康な人は、いくら健康酒だと歌われていようが毎日常用するのはやめたほうがいいと思う。夏ははずして冬にのむといいような気がする。あるいは夏バテのときに少し飲むとか。そんなわけで周公百歳酒を飲みつづける実験は、このあたりでひとまず休みにしよう。
投稿者: 大澤義孝  | コメント(0)  | 健康酒

2015年06月24日

周公百歳酒は薬膳料理につかえるかも

 周公百歳酒はうめぇー。クセになる香りと味。うちの連れによると「飲んでから寝ると、起きたときすごくおなかが空いている」という。効能はまだよくわからんけど「なんかいい感じ」というのは二人とも共通している。
 この酒は十全大補湯という10種類の生薬ブレンドに、さらに8種の生薬を加えた18種類の生薬ブレンドからなる。
 十全大補湯はそれぞれ4つの生薬をブレンドした四君子湯と四物湯の混和に、さらに二つの生薬を加えた10種類の生薬ブレンドからなる。四君子湯と四物湯を二つあわせて酒に漬けた薬酒を八珍酒と言う。
 四君子湯 + 四物湯 = 八珍酒
 四君子湯 + 四物湯 + オウギ + ケイヒ = 十全大補湯
 十全大補湯 + 八種の生薬 = 周公百歳酒

 十全大補湯は薬膳料理にも使われる。生薬を水で煮出したあとに、鶏肉や豚肉を入れたスープを作るらしい。ずいぶん前のことだけど、横浜中華街で薬膳用の生薬セットを買い求め、説明書に従って鶏肉のスープを作ったことがある。激苦でまずくて食えたものじゃなかった。しかし薬膳料理は元々あくまでも薬であり、病気のときや体力をつけたいときに食べるものなのだろう。だから見かけに反してそんなにうまいものではないのかもしれない。だいたい十全大補湯というのは、かなり重症の虚弱体質の人に処方されるブレンドらしい(ニワカの知識なのでまちがってたらすまん)。
 あまりのまずさにこりごりで、その後二度と薬膳料理には手をださなかったんだけど、ここにきて、周公百歳酒をスパイスにして薬膳スープを作ったらうまそうな気がしてきた。
 ようは生薬の量の問題ではなかろうか。大量の生薬をぐつぐつ煮込んで苦くてまずい煎じ薬を作り、それで鶏肉を煮ても不味いに決まっている。うまいわけがない。生薬の量が多すぎ薬の味も濃いすぎる。酒にしたものを適量使えば、味のバランスをとりやすいはず。ためしてみるか。
投稿者: 大澤義孝  | コメント(0)  | 健康酒

2015年06月22日

周公百歳酒をのみはじめた

 つい先日、この薬酒について詳しく書かれた古い本を図書館で見つけた。『「簡単にできるほんものの漢方薬用酒」黒須廣章/著 健友館』。多分、国内のネットで流布している周公百歳酒の作り方は、この人の本が元ネタみたいだ。薬酒を作ったり飲んだりするために必要な基礎知識がきちんと説明されている。ネットの情報はどれも断片的で、よくわからない点が多々あったのだけど、この本を読んだらだいたい謎は解けた。やっとまともな情報ソースが見つかった。

 周公百歳酒ができあがるのは、今月末か来月末ごろの予定だったが、それはよりおいしい酒に熟成させるために必要な時間であって、薬として飲むだけなら二週間でも充分ということが本を読んで判明。味より効き目をしりたいという欲求が勝った。(とはいえ今でもかなりおいしい。薬の味だから好き嫌いは分かれると思うけど)。瓶の中の生薬をすべて漉し取って、薬酒を別の保存瓶に移し替えた。

 一回20ミリリットルを、一日2〜3回、食前に服用。ショットグラスに少量そそいで飲むんだけど、35度のホワイトリカーで作ったのは失敗。アルコールが強すぎてよっぱらう。酒量を半分にして水で倍にうすめればちょうどいいのだけど薬成分も少なくなってしまう。しかし毎日飲むなら少なくてもいいらしい。むしろ薬酒は生薬を薄めに作って飲みやすくおいしい酒に仕上げることが大切だと黒須氏は言う。まずくて飲まなくなってしまえばそこでおしまいだもんね。更生堂薬局のおばちゃんが「養命酒には生薬はほんの少ししか入っていない。周公百歳酒のほうがはるかに多い」といってたのもそういうことだな。養命酒はおいしさ優先で作ってあるんだよ。きっと。まずかったら会社もつぶれてしまう。

 で、周公百歳酒の効き目なんだけど、二日ほど飲み続けただけなので、まだよくわからんし目立った効能も感じないのだけど、なんとなくよい感じ。精神の安定度が高まるというか、肉体的な疲れが減るというか……、まあ今の時点ではあまり言語化するのはやめておこう。言葉を増やすと嘘っぽくなる。

 ところで漢方薬酒は基本的に「良薬は口に苦し」でまずいものらしい(だから砂糖やハチミツなどを入れたりして味を調整する)。様々な漢方生薬の95%は不味いのだそうな。ところが病気の人がその病気用に処方された薬を飲むとおいしく感じることがあるという。苦い薬が甘く感じたりする。そして病気が治るにつれて、苦く不味く感じはじめる。
 私は今のところ病気は無いようなんだけど、周公百歳酒がおいしく感じるということは、やっぱりどこか弱っている臓器があるのかもしれんな。
投稿者: 大澤義孝  | コメント(0)  | 健康酒

2015年06月20日

7月6日 月曜日 お茶会します

オカルト、幽体離脱、占いなどをテーマにした雑談会です。
7月6日 月曜日 午後1時半から横浜近郊の喫茶点で。
いつも三時間くらい話し込んでしまいますが途中退席も自由です。
参加費は無料。
参加ご希望の方は“oobe@tetramorph.to”までメールしてちょ。
投稿者: 大澤義孝  | 日記

富士宮焼きそばを食べてみた

 B級ご当地グルメで話題になった富士宮焼きそばをお取り寄せ。なんでこれを頼んだかというと、薬酒について調べていくうちにこれがたまたま目にとまり、私のうまいものアンテナが反応したのだった。
 マルモ食品社の富士宮焼きそばセットは、麺、ソース、青のり+だし粉、肉かすがワンセットになっている。だし粉というのは魚粉。イワシの粉らしい。肉かすは別名「焼きそばの友」といい豚肉からラードを搾り取ったあとに残った肉のかすをこまかく刻んだもの。フライパンで肉かすを炒めると、油とうまみと香りがしみ出して焼きそばがおいしくなる。肉かすもマルモ食品の焼きそば麺も(静岡県)富士宮市では普通に販売されているらしいけど横浜では見かけない。
 作り方は普通のソース焼きそばと同じ。大さじ1杯ほどの肉かすを最初に炒めて油を出してから、キャベツなどの野菜を入れ、麺を入れ、湯を少しさして湯気をたてて蒸し焼きにして、最後にソースをからめる。
 食べる前は肉かすやだし粉やソースが富士宮焼きそばの個性を作るのだろうと思っていたが、それらはほとんど関係はないようだ。肉かすがなくても豚肉があれば充分だし、ソースも他社とにたようなもの。ただし肉かすは、冷蔵庫に肉がないときにささやかな幸せをもたらしてくれる。キャベツとこの焼きそばセットがあればいい。
 富士宮焼きそばの特徴は平たいコシのある麺にあった。この麺がとてもおいしい。袋から出したばかりだとひからびかけているように見えるけど、フライパンの中で蒸されるといい感じに化ける。
 近所のスーパーでこの麺が売られていたら他社の焼きそばよりこれを買うと思う。だけど送料込みの焼きそばセット5食分のお取り寄せ価格は一食あたり384円。○ちゃん焼きそば3人前セットが300円弱だからこの割高感はかなりのもの。しかし富士宮市のスーパーで買えば○ちゃんと同じくらいの価格で買えるのだろうな。富士宮市に出向いたときに、その地で食べるのが正しいのだと思う。送料払って何度もリピするほどの魅力はないけど、一度くらいは食べてみる価値はあるよ。
投稿者: 大澤義孝  | 食べもの

2015年06月13日

ブランデー梅酒の味見

 ブランデー梅酒の味見をした。梅を凍結させて漬ける速成方式で少量作ったものを味見。最初から何年か寝かせたような梅酒の味がする。あくまでも寝かせたような味だけど。ほんのりスモーキーなブランデーの香りが梅とまじわってそのように錯覚させるのかもしれない。ブランデーと梅は相性がいいというのは本当みたいだ。
 しかしブランデーは葡萄から作られたものだから、これは葡萄汁と梅汁とアルコールのカクテルみたいなものだな。本来の梅酒とは別物だと思う。だけど、これはこれでおいしい。また短期間で飲める梅酒に化けてくれるのは飲んべえにはうれしい話であらう。
 ブランデーに限らず、最初からおいしく飲める酒(すでに熟成済みのまろやかな酒)で梅酒を漬けると、普通の梅酒のように一年以上寝かせなくても、それなりに熟成が進んだ酒のように感じるのだろう。
だけどなんかだまされているような気がする(笑)。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒

漢方って効くのかしら?

 周公百歳酒に使われる生薬の、原料と効能を調べていくうちに、「クコの実は鶏肉のスープに入れたりするドライフルーツでしょ」とか、「シナモンはトーストやアップルパイにふりかけてあるやつよね」とか、「亀の甲羅なんつっても、ただのカルシウムじゃないの?」などと中身が見えてくると、だんだん、「これってほんとに効くのかしら?」などと思えてくるのだった(笑)。漢方薬の世界は医食同源の思想なのか食べ物と薬の境界線があいまいみたいだ。
 そもそも漢方薬ってどの程度のものなのだろうか。漢方薬屋と聞くと、ショーウィンドウに蛇やトカゲや朝鮮人参のアルコール漬けや薬草が陳列されているイメージしかもっていなかった。つまりなにも知らないわけ。

 ぐぐってみると漢方で助かったという人もいれば、効かないし迷信めいているという意見もある。
 漢方薬にあまり即効性はないので長期間毎日、生薬を飲み続ける必要があるようだけど、毎月の薬代が万単位でかかることもめずらしくない。月数十万円という例まである(抗がん剤もあまり効かないのにこれに負けず劣らず高価なものだが)。
 がん、アトピー、不妊、精力減退などの問題を抱える人々が漢方薬屋のお得意様っぽい。西洋医学に絶望したり怪しく思えてきたとき、あるいは医者にはかかりづらいとき、漢方薬局を訪ねるのかもしれない。
 とはいえ建前としてはともかく、西洋医学もそんなに確かなものではない。人体の仕組みはいまだに謎だらけで、謎があるということは怪しいものということであり、それに関わる者は西洋であれ東洋であれ、みな怪しくなってしまうのだ(笑)。

 ところで漢方薬の業界は占い業界とちょっと似ているような気がする。当たったような当たらないような……。効いたような効かないような……。
 「漢方薬が効かないのなら四千年以上使われ続けてきたわけがないのです」などという説明もされたりする。占いも世界最古の職業の一つだと思うんだけど、「当たるから続いてきた」という理屈に多少無理があるように、漢方薬屋のこの理屈もナナメに構えて聞いておくのが適当だろう。
 時には鍵穴がぴたりとあったように、難病の人が奇跡的に回復して熱烈な信者になっていたりもする。占いもずばり当たったときは信者になっちゃう人も出てしまうもの。

 漢方薬業界は実は占い業界と同じく境界例なんだろうな。私は境界例ではない、白黒はっきりしたものを求めているつもりなんだけど、おもしろそうと思って手を出すと、なぜか境界例をつかんでしまう。なんだかんだいってやっぱり好きなのかしら。
投稿者: 大澤義孝  | 健康法

2015年06月08日

ブランデーで梅酒を仕込む

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 ブランデーで梅酒を漬けるとおいしいという話なので試しに仕込んでみた。味はまだ不明。ブランデーはサントリーV.Oを使った。飲んだことが無い酒で、飲んでみるといかにも安酒って感じの味。しかし梅酒にすればすばらしくおいしくなるという噂。安酒といっても梅酒作りに定番のホワイトリカーの倍の値段なんだから、おいしくなってほしいなあ。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒

2015年06月07日

周公百歳酒の味

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 薬酒ができあがるのは二ヶ月後だけど、はたしてそれだけ待つ価値があるのかどうか、味見してみることにした。2日目で味見するというのも気が早い話だけど、ホワイトリカーは真っ黒に染まっているし、それなりにエキスは抽出されているのではあるまいか。
 少量汲み上げて小鉢に取る。茶色の液体。香りはハーブのようでよい香り。まだ砂糖は入っていないけど、ほろ苦い味、かすかな酸味と甘みもある。ハチミツを二三滴、砂糖をひとつまみ入れて指先でよくかきまぜたのち飲んでみた。おいしい!思っていたよりずいぶんおいしい!
 取説に「味・香り・効能の三つがそろた中国最古の薬酒」と書かれているだけのことはある。効能はまだわからないけど、これだけおいしいなら作っても無駄になることはない。長期間寝かせて熟成が進めばますますおいしくなるに違いない。
 ハーブのリキュールとして、カクテルを作ったり炭酸水で割って飲んだりもできそう。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒

2015年06月05日

周公百歳酒を仕込んでみた

P1040357.JPG 周公百歳酒の生薬を購入するため横浜中華街の更生堂薬局に行った。漢方薬ならなんでもそろう店。めあてのものはすぐに見つかった。18種類の生薬を刻んでまぜたもので、140グラムで3200円。
 生薬ミックスの内容は、高麗人参など植物の根を乾燥させ刻んだもの、クコの実など果実を乾燥させたもの、キノコを乾燥させたものなどだいたいは植物由来の生薬からなっている。一つだけ動物由来の生薬もはいっていて、それは亀板(キバン)と言う、亀の甲羅の腹の部分を乾燥させ砕いたもの。
 においを嗅いでみると、いかにも漢方薬っぽい香り。乾物だからかあまり強い香りはしないけど、ハーブというかアロマというか、さわやかな清涼感のある香りで、嫌いなにおいではない。
 これを一升のホワイトリカーで漬け込む。最初は薄茶色の液体だったのが、二時間ほど経過すると黒々とした暗褐色の液体になった。これから二週間ほどつけ込んだら生薬は取り出し、砂糖やハチミツを加えて味を調え、さらに二ヶ月くらい寝かせると飲み頃となりひとまずの完成となる。さらに1年くらい寝かせると味がまろやかになるらしい。
 生薬が3200円。ホワイトリカー1.8リットルが1200円くらい。ハチミツはピンキリあるけど、100グラム500円で計算。氷砂糖200グラムは100円とする。トータル5000円くらいのコストがかかる計算になる。できあがる薬酒は多分1.5リットルくらいだろう。(生薬に吸い込まれて減ってしまう分があるから)。1リットルあたり約3300円。ちなみに養命酒は1リットルで1600円くらい。最高級純米酒は一升で5000円くらい。
 そう考えると周公百歳酒はかなり高価な薬酒に思えるのだけど、更生堂薬局のおばちゃんいわく、「養命酒は生薬の量がほんのわずかしか入ってないのよ。周公百歳酒のほうがずっと薬量が多いし、効きめもすばらしいですよ」とのこと。養命酒は14種類の生薬が入っていて、そのうち5種類は周公百歳酒にも入っている。
 薬酒は毎日少量ずつ飲みつづけてはじめて効果が出るものなのでコスパは重要だと思う。「一回20[ml]を一日二回服用せよ」とあるんだけど、毎日40mlずつ飲んでいくと1500mlは37日分。つまり140グラムの生薬は約一月分の薬酒をつくることができる量なのだな。本気で飲み続けるならけっこう高くつきそう。

 生薬の取説には次のように書かれている。
引用開始:
二千数百年前の東周時代の名君主、周公旦が愛用し長寿を全うしたと伝えられているため、周公百歳酒と言われていますが……(中略)……当薬局では故石原明先生(横浜市大医学部、医史学博士)にご指導いただき、30年ほど前より老化防止の薬用酒の原料として多くの方にご愛顧いただいております。
引用終了:
 30年前から販売されているってことは、その昔、この薬酒は注目を集めた時期があったのかもしれない。石原明先生はウィキペディアに書かれていて著書も多数。だけど56歳でお亡くなりになっていた。えっ?
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒

2015年06月03日

梅シロップだの薬酒だの

 また梅仕事の季節がやってきた。今年の梅は店にならぶのが遅いみたいだ。今日はさっそく梅シロップを漬けた。夏に向けての薬もかねている。梅シロップは梅と同量の氷砂糖をいっしょに漬け込むだけで簡単にできるのだが、コツを知らないとけっこうな確率で失敗する。発酵して味が悪くなる。発酵を押さえるためにいくつか裏技があって、酢やホワイトリカーを少量添加してそれらの防腐効果を利用する方法。梅にフォークで穴を開けたり、梅を凍らせたりしてシロップが採れるまでの時間を短縮して発酵する時間を与えないという方法もある。しかしもっとも簡単で、おいしく作る方法は、今この時期に作ることだ。理想的には5月末までに、遅くても6月節入り前には仕込みを完了するようにする。そうすれば、変な裏技を使わなくても梅と砂糖だけでおいしくできる。梅酒や梅干しは、この時期をはずして6月中旬くらいでも充分まにあう。

 今年は梅酒も仕込む予定だけど、杏入りの梅酒にするかとか、余った杏であんず酒も作るかなどと考えているうちに、薬酒を作ってみたくなった。薬酒とは養命酒みたいなものね。18種類の生薬をホワイトリカーにつけ込んでつくる周公百歳酒というのが有名。問題は生薬の入手で、通販で買えるとはいえ、店によって値段が大きく違う。安いほうがいいけど、薬効が弱くて安いだけなら意味がないし、薬なのであまり信用おけない店で買うのもどうかという気がする。
 ものはためしと近所の漢方薬屋さんに出かけた。店先のショーウィンドウの中に、朝鮮人参を漬け込んだ瓶や、えたいのしれない骨を砕いたようなもの、マムシの黒焼きとか、木の根っこみたいなやつとか、あやしい生薬が並んでいる。この店はこれまでに一度も入ったことがない。ずっと漢方薬屋だと思っていた。
 店に入ると、無愛想な薬剤師が出てきて、「なんでおまえがこの店に入ってくる???」といった顔をしてたっている。私はまだ一言も発していない。薬剤師は無言。
 手短に「薬酒をつくりたいんだけど、どうよ」って尋ねたら、薬剤師は開口一番、「うちは漢方薬扱ってないんで」という返事。「えっ?、じゃあ、ショーウィンドウのあれはなんなのよ?」って尋ねたら、「あれはディスプレイだからぁ……」。
 わかったよ、もういいよ、正直すまんかったよ、この町に期待した俺がバカだったよと店を後にした。
 中華街の漢方薬屋に行けば手に入るはず。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒