2016年01月28日

楊貴美酒を破棄

 去年の7月に仕込んだ楊貴美酒。ずっと寝かせていたのだけど捨てた。においがよくないのね。チンキのようなにおいがする。一度においを嗅ぐと、そのにおいがいつまでも鼻腔の奥に残る。幻臭のようにいつまでも消えない。それから緑がかった濃い茶褐色というのもなんかきもちがわるい。というわけで味見もせずに破棄。
 どんなに効く薬だろうが、薬酒にするならおいしいことが第一条件だと悟った。
 効き目を第一義に求めるなら、煎じ薬にして鼻をつまんで飲めばいい。生薬のエキスを抽出した顆粒の薬剤もあるからカプセルに入れて飲めばいい。薬酒にするというのは、やっぱり純粋に薬効のみを求めているわけではなく、呑む楽しみを求めているんだと思う。少なくとも私の場合はそういうことだったらしい。
 まずい酒は飲む気になれない。まずい酒を飲むくらいなら、まずいジュースやまずいシロップを飲むほうがましだ。まずい想いをして酔っ払いたくないのだな。バッドトリップしたくないもんね。

 それから前に仕込んだブランデー梅酒についても少々。
 ブランデーで梅酒を作るというのは、はやいはなしインチキ梅酒なんだと悟った。普通の梅酒は長く寝かさないとまろやかにならない。しかしブランデーで梅酒を作ると、すぐにまろやかな梅酒ができる。なぜかというと市販されているブランデーは、たとえ安物でもそれなりにまろやかになるくらいには熟成されている。それに梅を漬け込むのだから、長く寝かせなくてもまろやかな口当たりに仕上がるんだな。
 アル中一歩手前の大酒飲みは梅酒をつけてもできあがるまで待ってらんないわけ。そんなバカヤロ様にもってこいなのがブランデーに梅を漬ける裏技。早くエキスが抽出できるように梅を凍結させて漬けたりすれば一週間から二週間で、それなりに飲める梅酒のできあがり。
 味は決してまずくはないんだけど、ブランデーと梅果汁で作るカクテルと見なしたほうがいい。長く寝かせて味の変化を楽しむような性質じゃない。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒

2016年01月27日

西湯川温泉に祐気取り旅行

湯西川温泉.jpg
 大寒の日に気学の祐気取り目的で西湯川温泉に旅行。年月日盤すべてが同じになる希有な日で、この日をはずすと当分チャンスは巡ってこないのだった。横浜からは北方(坎宮)への移動で、当日は八白が回座していた。坎宮八白象意らしく、雪に埋もれた山中の温泉街。
 おおるりグループの超格安ツアーで行くことにした。バスの事故が連日報じられているなかで、おおるりの価格設定はやばそうなくらい低価格なんだけど(笑)、なんの問題もなく快適な旅だった。
 おおるりは全国の経営が傾きかけた旅館やホテルを買い取り、それらホテルとホテルの間を往復運行するバスを走らせる。ツアー参加者はおおるりのバスを乗りついで目的に到着する仕組み。おおるりが唯一こだわりをもっているのが温泉の質だという。部屋や食事に期待する人には向かない。
 湯西川温泉では今年は1月末にかまくら祭りがあるんだけど、祭りの前の平日だったので、観光客はほとんどいなかった。温泉街の店はすべて閉店していた。散歩しようにも主要な道路から脇道にそれると、すべて雪に埋もれていて進入不可能で散歩にもならなかった。しかし温泉はよかった。人がいないので広々と独り占め。
 地元の焼肉屋に行って鹿肉料理を食べた。食べ終わってから「地元でとれた鹿なの?」って聞いてみたら「違う」んだって(笑)。
 なんでかというと放射能の影響。西湯川は放射能汚染されていないんだけど、鹿やイノシシなど四つ足の動物は山を越えてどこへでも歩いていく生き物で、福島からやってくるのも混じっていて、高濃度に汚染されている固体がいるんだそうな。だから狩猟してもその肉を売ることは禁じられているという(猟師自身が食べるのは自己責任で勝手らしい)。
 それから福島の人の居なくなった地域では、イノブタが大繁殖して、生態系に深刻な影響を与えているとのこと。イノシシは一度に子供を四匹産むんだけど、イノブタはイノシシとブタのハイブリッドで一度に八匹産む。天敵がいないので増え放題らしい。「このニュースはテレビでしょっちゅう報じられている」と店のおばちゃんは言うのだけど聞いたおぼえがない。ご当地の深刻なニュースは全国ニュースに流れないようになってるのかな。
 増えまくったイノブタはどうなるんだろう。福島だけにとどまらず、野を越え山を越えて全国に散らばっていくのだろうか。
投稿者: 大澤義孝  | 日記

2016年01月20日

ガルパン劇場版

 ガルパン劇場版を観てきた。とてもおもしろかった。ガルパンは女子高生が戦車に乗って試合する(戦う)話。大人気みたいなので内容紹介は省略。戦車で戦えど誰もケガもせず死人も出ない、憎しみのないガルパンの世界は癒やされる。人のことはいえないけど噂通り観客のオヤジ率が高かった。女性客は少なかった。
 ところで私は深夜枠のアニメに出てくる女性キャラとか萌えキャラは全部「男の娘」みたいなものだと思っている。外見は女だし女性声優が演じているけど、それで表現されている人格は、男の中の女性性であって、女の中の女性性じゃない。オカルト的に言えば、ガルパンの女の子たちは、男のアストラル体(感情体)を描いたものともいえる。男性のアストラル体というのは実は女性なの。そして女性のアストラル体は男性なの。
 そして男性のアストラル体あるいは感情センターというのは、女性のそれにくらべると少し未発達なところがあって、未発達であるがゆえなのかどうかはちょっと微妙なところだけど、女性の感情に比べると単純だったり素朴だったり素直だったり従順だったり一途であったり清潔であったりする傾向がある。
 もうずいぶん前だけど自衛隊の観艦式を見学したことがあって、そのとき男の隊員たちが親切に艦内を案内してくれたり解説してくれたりするのだけど、彼らにはなんつーかものすごく素直で従順そうなオーラが漂っているのね。だから彼らがさわやかですごくいい人に思えたり、自分がひねくれてるような気がしたりするほど。そんな話を知人にしたら「そりゃおまえ、反骨精神旺盛な連中ばっかだと命令したって聞かないから軍隊として機能しないわな」と言われて、そりゃそうだと納得したのだった。そうなるように仕込まれているのね。
 この自衛隊員たちの従順さ素朴さってのが女性的だと思うんだな。だから隊員たちのアストラル体にふさわしい、それを表現するに忠実な形相を与えたとしたら、ガルパンのように少女たちが戦車に乗ることになる。(戦車じゃなくても戦闘機でも戦艦でも、鉄砲担ぐでもいいけど)。ただし男のアストラル体にふさわしい形相は、女子高生よりかさらに幼いんじゃないかと思う。小学生くらいかもしれない。いやいやミッフィーかシルバニアファミリーか。

 ところでガルパンと対極的なアニメで「弱虫ペダル」というのがある。自転車ロードレースで学校対抗で男子高生が競い合う話。たくさんのチームが出てきて競い合う。こっちは選手間のはげしい執念や確執や嫉妬が渦巻くドロドロした心理戦が描かれていて、これは婦女子たちに大人気だった(いまは「おそまつさん」に行っちゃったみたいだけど)。
 前述したのと同じ理屈で、この弱ペダに出てくる男の子たちは、実はタカラヅカ歌劇の男役みたいなものだと思うわけ。女性がもつ男性的なアストラル体を表現したもの。

 おおざっぱに深夜枠のアニメというのは、アストラル体とアストラル界の次元、つまり魂の次元に重心を置いて描いているのであって、物質界の現実なんかは描かれていないんだな。男女反転した世界が描かれていて、その意味において、深夜アニメは鏡の国の物語なのだ。
 そこを解さない人は、「女子高生が戦車を操縦するなんてありえない」などと野暮なことをいう。
投稿者: 大澤義孝  | アニメや映画

2016年01月02日

正月は寒卵酒

寒卵酒.jpg
 正月あけて仕込んであった寒卵酒(かんたましゅ)なるものを蔵出し。これは卵と砂糖と焼酎をまぜあわせ瓶につめて半年以上寝かせてつくる卵リキュール。梅を焼酎に漬けて作る梅酒はともかく、卵を焼酎につけるというのは常識外だ。はじめて存在を知ったとき、ちょっとキモチ悪いというか、腐ったりするんじゃないかという疑問がわいた。しかしなんか面白そうである。
 寒卵酒は大寒の日(1月20日ごろ)に採れた新鮮な卵を使って作る。そんなわけでもうそろそろ仕込みに適切な日が訪れる。

 私が仕込んだのは大寒とはほぼ正反対の6月。梅酒作りが終わったあとの勢いで。作るには一番不適切な時期。おいしいかどうかもわからないので、小さな瓶に少量だけ作り冷蔵庫に保管した。仕込み時点では超甘口卵酒。卵特有の生臭さも残っていて、バニラエッセンスをたらしたくなったがやめておいた。私は基本には忠実なの。
 焼酎(ホワイトリカー)は35度もあるし、冷蔵庫に入れておけばまず腐らないが、ほとんど熟成が進まないようだ。夏がすぎたあたりから室温で放置。熟成が急速に進みだし、黄色っぽい色は白っぽくかわり、しゃぶしゃぶしていたのはとろっとクリーミーに変化。さらにそのままお正月まで放置していた。

 熟成された寒卵酒はクリーミーでまろやかな甘さ。生臭みは消えている。卵本来の油分が乳化してまったりした味わい(これが寒卵酒の醍醐味だと思う)。牛乳で割ればきっとプリンの味になると思われる。だからして寒卵酒はプリンの味わいともちょっと違う。
 口あたりがよくてとくに女性には好まれると思う。ショットグラスでクイクイいけるが不思議と酔わない。

作り方

卵        3個
ホワイトリカー  225ml
グラニュー糖   100g

400〜450mlの寒卵酒ができる。
基本的には大寒の日に新鮮な卵を調達して作る。
全卵を割りほぐし砂糖をくわえよくまぜ、ホワイトリカーを少しずつ加えさらにまぜる。泡は除去する。瓶につめて密閉し、暗い場所で室温で寝かせ10ヶ月後に飲み頃。最初の何日かは毎日瓶をゆすってまぜる。

 本来はレシピの分量を8倍した量で作る。卵24個、ホワイトリカー1.8L、グラニュー糖800グラム。
投稿者: 大澤義孝  | 健康酒