「古典マルセイユ版で読み解く『タロットの謎』拝読いたしました。
ハイカルチャー、サブカルチャー、今昔を超えて広がるカードの解釈が面白かったです。肉体がなければ全て等価なのでしょうね。
実用タロットの本ではないかもしれないけど、読み終えた後カードの解釈を深められそうです。
おりしも天皇の即位式に使う高御座を京都から移送するニュースがあり、知り合いに効くと高御座の屋根は八角形だそうで、読み終えてそんなことも考えています。
高御座とタロットにどんな関連性を見いだしたのか、これだけではよくわからなかったので聞いてみると、こう思ったらしい。ハイカルチャー、サブカルチャー、今昔を超えて広がるカードの解釈が面白かったです。肉体がなければ全て等価なのでしょうね。
実用タロットの本ではないかもしれないけど、読み終えた後カードの解釈を深められそうです。
おりしも天皇の即位式に使う高御座を京都から移送するニュースがあり、知り合いに効くと高御座の屋根は八角形だそうで、読み終えてそんなことも考えています。
「大澤先生の本でタロットカードの数字の意味など読みつつ4の倍数なので宗教にかんけいしているのだろうか?」
しかし、これは誤解で、宗教的性質をもっているのは5の倍数のカードなのね。教皇(5番)、運命の輪(10番)、悪魔(15番)、審判(20番)で、どれも信じることがテーマ。
本にはマルセイユ版の大アルカナの中では4の倍数は王の属性だと書いた。4の倍数は、皇帝、裁判(8番)、罪人(12番)、刑務所(16番)、恩赦か処刑(20番)というように、政教分離した上での政治と行政に関する事がテーマ。

星のカードのコンパスマークは八芒星だ。高御座の八角形は、四方八方、つまり全方位を見はらす天皇の御座と推理する。天皇は近世になるにつれ神格化されていったけど、大昔(奈良時代や平安京のころ)は武力によって勝利した王であり、政治を司る王だった。高御座の起源はそのころからだという。
今の天皇は政治の権力をもっていなくてタロットの中では5番(教皇)だけど、大昔は5番(教皇)というよりは4番(皇帝)だった。(アジア圏の皇帝は神格化される傾向があるので、完全に政教分離できないかもしれないが)。
高御座は教皇の御座ではなく皇帝の御座なのだろう。4の倍数である高御座の八角形はそのころの名残かもしれない。タロットの象徴からはそう推理できる。
やがて、古代の武家としての天皇の力は衰え、5番のような宗教の王にシフトしていったわけ。父(4番)が老いて祖父(5番)となり、役割も変化する。
このように天皇家の象徴にタロットを重ねることで、なんのことやらわからなかった象徴に光が当たる。タロットは象徴の謎を解くマスターキーだ。その点においてタロットは充分に実用的だし、謎を解くときの考え方を書いた「タロットの謎」も大変実用的な本だと思っています。タロットの使い方が占いとは違うのです。